2013年11月8日金曜日

治安の良さが奇妙すぎる。最貧国と言われるジンバブエの首都ハラレと刑務所事情ほか。

ハラレ



ジンバブエの首都ハラレを歩いて回り、治安の良さを感じました。



ヨハネスブルグのように、人々の表情から、殺気を感じることもありません。



落書きをほとんど見かけません。





政治や経済の混乱とは裏腹な、ハラレの落ち着き具合は不気味でもあります。



国内の貧困率 72.3% (2011)
失業率 95% (2009)



貧しい国、失業率の高い国は、治安が悪くなる傾向があります。







しかしながら、これまで旅してきたハイチ、コロンビア、ブラジル、南アフリカと比べると、ジンバブエは一番治安がいいかもしれません。





不気味です。





非人道的な独裁者ムガベが、犯罪者を刑務所に片っ端から閉じ込めたから治安は良くなったのかと、考えがちですが、違いました。



国内にある46か所の刑務所には17,000人ほどが収容されております。



国民が1300万人いて、失業率95%が真実なら、収容者が17,000人というのは少ないです。



刑務所に収容される人が、犯罪者だけではないお国の事情から、収容者と呼ぶのが適切なのだと思います。









治安の良さの理由について考察しました。



・刑務所があまりにも恐ろしくて罪を犯すことをためらわせている。



・倫理観の高さを備えた国民性



・国外脱出する国民



この3つが考えられます。







「生き地獄」



「地獄への入り口」



これはジンバブエの刑務所を表すときによく使われる言葉で、





世界中の刑務所の中でも、ジンバブエの刑務所は、最も入りたくない刑務所の1つだと言われています。







狭く汚い牢獄内に、大勢の人間が閉じ込められています。



恐ろしいのは人口密度だけではありません。





ベッドはなく、床に横たわり、寄生虫の湧いた毛布で眠ります。満足に体を洗うこともできません。



衛生環境は最悪です。



エイズの末期患者、結核、ヘルペスやその他の感染症患者も同じく狭い牢獄へ入ります。男性同士のセックスは、HIVの感染確率が高いです。



精神病を患っている人もいます。







国民が食料を買えない国です。



囚人が満足な食事を与えられることはありません。



多くの囚人が、刑務所内で餓死しています。



そして、遺体も数日間放置されたままです。







入所後数日で死亡した例や、



重症を負ったまま、入獄させられた話が実際にあります。



「腸が飛びだしたまま拘置所に放置」

japan.techinsight.jp/2010/11/southafrica201011242145.html







南アフリカのテレビ局が放送したHell Hole(地獄の入り口)。



ジンバブエの刑務所の様子が映されていますが、ガリガリに痩せた囚人が、弱りきっているようです。





国際的な人権団体などからも、ジンバブエの刑務所での人権侵害は非難されています。



逮捕されている人は、殺人犯などの凶悪犯罪者だけではありません。



ムガベと敵対する野党側の人間なども犯罪者として逮捕されているのです。









これだけ恐ろしい場所だと伝われば、誰しも逮捕されたくないと思うものです。





これが理由その1、

刑務所が恐ろしすぎるから。





刑の厳しさは犯罪の抑止力になることは確かです。



しかし秩序が保たれることには繋がりません。









農作物が豊富にあり、豊かだった時代がある。



アフリカ最高の識字率だった時代がある。



本来の国民性から来ている部分はあろうかと察します。











ジンバブエの刑務所に関連して、興味深いニュースがありました。



ジンバブエには死刑制度があり、死刑囚が76人いるが、2005年に以前の死刑執行人が退職してから、政府は求人広告を出しているが、7年間死刑執行人に応募してくる人はいなかったとのこと。



それ以前も、死刑執行を停止しているわけではありませんが、現在まで12年間、死刑は執行されていません。



そして2012年半ばにようやく新しい死刑執行人が決まりました。マラウィ出身者のようです。



今のところ死刑が執行されたとの情報は出ていないようです。



今年の国民投票で可決された新憲法草案の中に、女性、21歳以下、70歳以上は死刑免除という項目が入っていたので、女性死刑囚2人は、死刑は免除になったものと考えられます。









高い失業率で貧困の中にいながらも、死刑執行人に応募しなかったジンバブエ人に高い倫理観が備わっていることを感じます。







これが理由その2、高い倫理観を備えた国民性。















そして理由その3、国外脱出するジンバブエ国民。







ジンバブエ経済は崩壊し、仕事はない。



それでも家族を養わなければいけない。



犯罪はリスクが高すぎる。





ジンバブエ人は近隣諸国へと移っていきます。





南部アフリカのその他の国とは鉄道でつながっています。







ムガベを嫌い、恐れ、逃げる者。



家族へ仕送りをするために、国外で仕事を探す者。





国外へ移るジンバブエ人の持つ理由はこの2つのどちらかであることが多い。





実際に多くのジンバブエ人が、南アフリカ、タンザニア、モザンビーク、ザンビアなどへ逃げ出しています。





そして、これが周辺諸国の社会問題にもなっているのです。



例えば南アフリカでは、ジンバブエ人に仕事を奪われ、仕事を失った南アフリカ人とジンバブエ人は対立し、治安を悪化させています。





このように、ジンバブエの政治的経済的混乱は、近隣諸国に症状として表れている場合があるようです。





首都ハラレを見ただけの感想です。



国内にも症状は出ているものと考えています。














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