2014年9月14日日曜日

ギャングの住むコロンビアの山奥は今!?

ハイチの避難民キャンプで1ヶ月間活動し、真っ黒に日焼けした姿で、ボランティア活動2ヶ国目となるコロンビアへと向かいました。

2013年7月のことでした。





『1ヶ月単位で国を移動し、それぞれの国の貧困問題の特徴や現地での取り組みを探り、どうにかして現地の支援団体へと潜り込んでボランティアをしながら、それぞれの場所で何か自分の足跡が残るようなプロジェクトを考えて実行する』


そんなコンセプトを考えて旅をスタートしたわけであります。



全てを実行するには1ヶ月はとても短いことは最初から分かっていたので、少なくとも入国前までには受け入れ先の団体を決めて、マトを絞った調査活動をしなきゃいけない。

バックパッカーのようなことをする度胸はないので、活動先に近い滞在場所を決めておかなきゃいけない。

移動の回数を減らして、1人にならないように案内してくれる人を見つけておかなければいけない。



と、いろいろ頭の中では考えていましたが、

2ヶ国目のコロンビア編から既に、入国前に決めておきたいことのほとんどは決まっていない状態でのスタートになりました。



実は旅をスタートする前に、コロンビアの団体と連絡を取り、スカイプで面談をして、話を進めていましたが、いつからか全く連絡が取れなくなったのです。



2ヶ国目にして「受け入れ先が決まらず断念」の可能性が出てきていました。




幸いコロンビアには友達がいたので、空港まで迎えに来てもらい、しばらく家に泊めてもらっていました。


しばらくは首都ボゴタにあるその友達の家で過ごしながら、コロンビアの貧困事情を調べて、いくつかの団体やプロジェクト関係者とのコンタクトを試みたわけであります。




今でこそ、これまでの活動実績を話して団体に潜り込むことをあまり難しいと思わなくなりましたが、当時は何の実績もないし、自分でも何ができるのかなんてはっきり分からず、自信もないので、全然決まりませんでした。




「何をすればいいんだろう」




とりあえず調べているうちに、いくつかのことが分かってきました。

コロンビアは危ない国と言われているけど、それは麻薬組織メデジンカルテルが巨大な支配力を及ぼしていたころの話で、今はFARCなどの準軍事組織的な集団がある程度の脅威を及ぼしているものの、警察もそこそこ機能しているし、治安は改善傾向にある。

それでもスリやひったくり、強盗、恐喝はよく起きる。


政府は教育の機会拡大に向けて努力しており、一定の成果を上げてきているが、貧困層においては十分な教育を受けることのできる環境が整っていない。

児童労働、売春、ドラッグがいつでも手の届く距離にあり、特にスラム街はその温床となりやすい。



教育の機会の乏しさとギャング化は関係がありそうだということ。


コロンビアが貧困から脱却する勢いは特にこの数年著しいこと。


それでも尚、格差は大きく、スラム街に住む貧困層は開発から取り残されがちであること。








メデジンカルテルが暗躍していたころのコロンビアの治安の悪さは世界最悪レベルだったようです。


実際に、ボゴタで泊めてくれた友達のお父さんはFARCに4年間誘拐、拉致されていたそうです。


また、メデジンでも昔は当たり前のように路上に死体が転がっていたといいます。



コロンビアのストリートチルドレン②




そんな時代に、脅威から逃れるように、あるいはそこでしか生きることができず、スラム街へ移り住む。

過酷な環境で育った子供たちが、大人になり、そこで子供を産み、親になる。



スラム街で生まれた子供は、教育の機会に恵まれず、複雑な家庭の事情の中で育ち、決して貧困層から抜け出すことはない。

そんなコロンビアの貧困事情が存在するように思えたのです。






入国して1週間が経ったころには、活動先、宿泊先が決まったので、ボゴタからメデジンへと飛び立ちました。




メデジン


受け入れてくれたのは『Angeles de Medellin』というスラム街のコミュニティーセンター。アメリカ人のマルコスが8年前から支援活動を続け、昨年末ごろ、正式にコロンビアの法人格を取得しました。


毎日10時ごろ、ボランティアのみんなでアセベド駅に集合する。

そこからみんなでケーブルカーに乗って、スラム街上空を進み、3駅ほど登ったサントドミンゴ駅で降りる。

すぐ近くにスペイン図書館がある。









『ケーブルカーを取り入れたメトロシステム』
『斬新なデザインの図書館』
『スラム街と調和した街づくり』


これが世界的に評価され、メデジンは2013年、世界で最も革新的な都市に選ばれた。


これは凄いことです。十数年前、世界で最も危険な都市と言われたメデジンが、世界で最も革新的な都市になったのです。


これは地元の人達も大変誇りに思っています。









スペイン図書館近くのバス停から決まった番号のバスに乗り、20分ほどスラム街を奥に進んだところにAngeles de Medellinはあります。









バスの中からは撮影禁止です。

何度かギャングとトラブルになっているそうです。







施設の横に警察の駐留所があるおかげで、安全そうではありますが、1人で周囲を歩き回ることも禁止だと言われました。







ボランティアスタッフの仕事は机を並べたり、掃除をしたりと様々。

子ども達が来たら、一緒にゲームをしたり、パソコンの使い方を教えたり、宿題をやったりします。


特に力を入れているのは毎日の英語クラスです。






















子ども達はすごく懐っこくて、遊びも勉強も熱心でした。


支援活動っていうのはもっと過酷なものだと思い込んでいたけど、Angeles de Medellinでのボランティア活動は本当に楽しいものでした。





最初の話に戻りますが、ボランティア活動をするだけでなく、何かを残すという強引なコンセプトを達成しなくてはなりませんでした。



あのころはまだ、プロジェクトを実行するための手段についてのアイディアが乏しかったので、『クラウドファンディング』に持ち込める案はないかとばかり考えていました。


そんなときに、One Laptop Per Child というNPOが、子供の教育用にタブレットPCを開発し、発売する予定だというニュースが入ってきましたので、これをAngeles de Medellinの子供たちへ届けるプロジェクトを立てさせていただきました。




新規性×イノベーション×社会問題


教育の機会という面ではやはり恵まれていないスラム街の子供たちに、最新の教育用タブレットを使ってもらうことで、一般の学校教育では得ることのない知識を得ることができれば、それが将来きっと有利に働くだろうと考えました。

追いつく教育よりも、無いものを育てた方が、プラスマイナスの評価よりも出っ張ったもので勝負できるんだ、という熱い想いも湧いてきました。


そしてネット環境が整えば、スラム街にいながらでも、「学ぶ」環境は高いものが得られるんじゃないかって。




運用の仕方についてもマルコスと話し合いました。



実はAngeles de Medellinのある地域では、教育よりも求められていることがたくさんあるのです。

食べ物がない。

服がない。

親がいなくなった。

虐待される。

家が潰れた。

病気だけど病院にいけない。




地域の人はみんなマルコスを頼って施設を訪ねてくるのです。






マルコスは壊れた家の屋根を直し、病気の子供を病院へ連れていき、食糧を買って与え、、、

地域にとってかけがえのない存在なのです。




それでもマルコスは教育にもっと力を入れていきたいんだと言います。


お金は必要。だけど、教育より優先しなければいけないことが多い。


そんな状況です。







タブレットプロジェクトでもう1つ良いことがあります。


ネット環境が整備されることで、情報発信の継続性、頻度が上がれば、もっと世界中のいろいろな人が見てくれて、ボランティアに来る人の数も増えて、支援も多く集まるようになると、考えました。



実際にAngeles de Medellinは世界中からのボランティアや支援者によって支えられているのです。




そして支援が多く集まれば、今、目の前で必要な食糧や毛布を買うために使うことのできるお金が増えるのです。







さて、まだオープン前のクラウドファンディング「Makuake」にコンタクトをとってみたのがコロンビアに滞在中の2013年7月。


皆さんのおかげで資金が集まり、プロジェクトを実行することができました。






数か月前、Angeles de Medellinは新しく施設をオープンしました。

教育にもっともっと力を注ぎたいと意気込んでいます。




























インターネットが整備されたおかげでAngeles de Medellinの情報発信のペースはかなり上がりました。



世界中からやって来るたくさんのボランティアスタッフと、一緒に勉強する子ども達や、英語クラスの生徒さんたちの写真などを見て、いつも癒されております。





ちなみに、クラウドファンディングで残ったお金は全て寄付することにしておりましたが、


御礼の商品の受け取りを辞退してくれた人などの協力もあって、全部で10万円以上を現金として寄付することができました。


今後のインターネットの運用コストの他に、地域の支援活動のために使ってもらいます。







まだタブレットPCもネット環境も、その運用は始まったばかり。



今後も見守っていきたいと思います。



Angeles de Medellinでのボランティア活動に興味のある方はお気軽にご連絡ください。


















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