2015年2月2日月曜日

イスラム国による湯川さん、後藤さんの殺害から思うこと






この度の湯川さん、後藤さん殺害のニュースを聞いて、想うことがありましたので、書きます。




私は、2014年2月はレバノンのシリアとの国境地域で活動しておりました。

シリア難民の皆さんや、レバノンのスンニ派の皆さんと一緒にテントを建てたり、物資を配達していたのです。




危ないところへ行ったので、心配してくれた人もたくさんいたのですが、紛争地のど真ん中へ行ったわけではありません。

私はジャーナリストではなく、支援活動が目的なので、それを行うための一定の治安状態の約束された地域へ行ったわけです。確かに状況は不安定で、私が現地に滞在していた去年2月と、その後の状況は全く違い、8月には現地で戦闘が起こり、韓国政府などは新たに退避勧告を発令しています。



当時私が、安全に支援活動へ参加することができたのは、後藤さんのようなジャーナリストが、最も危険な地域の情報を伝えてくれていたからです。


自分のことをジャーナリストではないと強調しますが、ジャーナリストの方々とは目的が違うだけでなく、使命感や覚悟の深さが違うのです。

支援活動もジャーナリストも一見、同じように危ないところへ行っているようですが、ジャーナリストの方が危険な場所へ行っています。(もちろんその中で現地の人脈や情報網をうまく利用して安全を確保します)



レバノンで一緒に住んでいたオーストラリア人女性ジャーナリストは、シリアやイラクでの取材経験も長いのですが、ある時ホテルに武装グループが入ってきて、拘束されたそうです。

一瞬の隙を見つけて、縄を解き、ホテルの窓から逃げたそうです。パソコンもハードディスクも失ったけれど、まず生きることを考えたと言います。



ジャーナリストの方々のおかげで安全な支援活動ができるのです。


ジャーナリストの覚悟は半端ではありません。拘束されてもきっと、生きることは考えたとしても、誰かに助けてもらいたいという気持ちは起きなかったことでしょう。
自己責任だと言う人がいることも当然知ってますし、ジャーナリストの方々はきっと、自己責任だと言う人のことを思って、モヤモヤする気持ちを、自らの信じる正義や覚悟で乗り越えたことだと思います。



ジャーナリストがいなければ、紛争地での支援活動はまずできないことを知っていただきたいと思いました。







そして、今回の件によって、イスラム教の人々に冷ややかな目が向けられることが、どうか無いようにと思っています。



一緒に活動した仲間も、難民の皆さんも、イスラム教スンニ派です。


穏やかで、心優しい人がほとんどです。




今もレバノンとシリアの国境地域では、雪の降る中で支援活動をがんばっています。


厳しい寒さの中でテント生活をしている人も、支援を届けている人も、病院のドクターも、学校の先生も、みんなイスラム教スンニ派の人達です。


どうか、一部の過激派から受ける悪いイメージが、全てのイスラム教徒へ向けられることが無いようにと、思います。





最後に、日本政府の対応についても思うことがあります。

今回の後藤さん殺害を受けての声明です。



【内閣総理大臣声明】

1 湯川遥菜さんに続いて,後藤健二さんが殺害されたと見られる動画が公開されました。
  御親族の御心痛を思えば,言葉もありません。政府として,全力を挙げて対応してまいりました。誠に無念,痛恨の極みであります。
2 非道,卑劣極まりないテロ行為に,強い怒りを覚えます。許しがたい暴挙を,断固,非難します。
  テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わさせるために,国際社会と連携してまいります。
3 日本が,テロに屈することは,決してありません。
  中東への食糧,医療などの人道支援を,更に拡充してまいります。
  テロと闘う国際社会において,日本としての責任を,毅然として,果たしてまいります。
4 このテロ行為に対して,強い連帯を示し,解放に向けて協力してくれた,世界の指導者,日本の友人たちに,心から感謝の意を表します。
5 今後とも,国内外における国民の安全に万全を期してまいります。



私は山口県出身ですが、安倍を支持していません。

この声明の中で最もおぞましい文言は「テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わさせるために、国際社会と連携してまいります。」 というところです。





戦争が始まってしまえば、多くの一般市民が巻き込まれます。


どうか日本が、イスラム国との戦い(と言って罪のない人々を殺し、侵略によって利益を得るための戦争)に直接的であれ間接的であれ、参加することがありませんようにと思います。

少なくとも、後藤さんは絶対にそれを望んでいないことでしょう。



そこだけは変わらずに冷静な視点を持ち続けられる国民でありたいです。




湯川さん、後藤さんのご冥福を祈ります。













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